運送業(トラック事業)を営む事業所は毎年7月10日までに輸送実績報告書を提出しなければなりません。輸送実績報告書では実働車両数や走行距離、運行回数などを細かく記入する必要があり、はじめて報告書を作成する方には少し難しく感じるかもしれません。
そこで、本記事では輸送実績報告書の書き方について解説していきます。
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輸送実績報告書の書き方
輸送実績報告書には主に11項目を記入していきます。
特に延実在車両数や延実働車両数については計算が必要であったり、走行キロについては日々の記録が必要であったりします。そのため、日ごろから稼働実績や走行距離の記録をつけることが大切です。
より正確な情報については全日本トラック協会のHPにある記入要領に下記のように記載されています。
区分の書き方
区分の欄は、行っている事業の区分について、該当するものすべて○で囲みます。
事業用自動車の書き方
事業用自動車の数の欄は、3月31日現在の事業計画に記載された事業用自動車の数を記載します。
従業員数の書き方
従業員数の欄は、3月31日現在における貨物自動車運送事業に従事する従業員(役員は含まない)を記載します。
事業内容の書き方
取り扱っている輸送に〇で囲みます。該当するものが無い場合は、「その他」の欄に「食料品の集配」「機械部品の貸切輸送」等輸送品目、輸送形態を簡潔に記載します。
延実在車両数の書き方
延実在車両数の欄は、事業用自動車数が前年の4月1日から当年の3月31日までの1年間において在籍した日数の年間累計を記載します。このため、保有している事業用自動車一両ごとに異動が行われた日まで、あるいは行った日からの日数を把握し、全車両分の合計を算出する必要があります。
延実働車両数の書き方
延実働車両数の欄は、事業用自動車が稼働した日数の年間累計を記載します。なお、事業用自動車が稼働したかどうかは一日単位で判断しますので、一日のうち短時間のみ稼働しその後は稼働しなかった場合も一日車と算定します。
走行キロの書き方
走行キロは、年間の走行距離の実績を記載します。
実車キロの書き方
実車キロは、貨物を積載して走行した年間の走行距離(時間制運賃を適用する場合で運賃収受の対象となる時間内にあっては、貨物を積載しないで走行した場合も実車として扱うこと )であり、フェリーボートに乗船中の距離は含まれません。
輸送トン数の書き方
輸送トン数は、貨物自動車利用運送に係るものを除外して、年間の総輸送トン数の実績値を実運送の欄に記載し、利用運送の欄に各地方運輸局の管轄区域内にあるすべての営業所において貨物自動車利用運送として取り扱った貨物取扱量を記載します。
営業収入の書き方
営業収入は、年間の営業収入の実績値を記載します。
交通事故件数の書き方
交通事故件数の欄は、警察による事故検分が行われた事故の件数を記載します。重大事故件数の欄は、運輸支局への報告義務がある事故の件数を記載します。死者数の欄は、交通事故の発生から24時間以内に死亡した人の数を記載します。負傷者数の欄は、交通事故によって負傷し、治療を要した人の数を記載します。
輸送実績報告書の提出場所
輸送実績報告書のは管轄の運輸支局長を経由して地方運輸局長に提出する必要があります。
輸送実績報告書の提出期限
トラック事業の輸送実績報告書の提出期限は毎年7月10日までとなっています。前年4月1日から3月31日までの期間にかかる事業実績を報告するためです。
余談ですが、貸切バス事業は5月10日までです。インターネット上で情報を集めている事業者の方は情報を混同してしまわないように注意しておきましょう。
輸送実績報告書の保存期間
輸送実績報告書の保存期間については特に定められていません。しかし、事業更新の際に必要な書類を作成する際に資料として役に立つケースもありますので、少なくとも過去5年分を保管しておくことをおすすめします。
まとめ
輸送実績報告書は運送業(トラック事業)を営むすべての事業者が毎年7月10日までに提出しなければなりません。延実在車両数や延実働車両数など計算が必要な項目もあり、作成には時間がかかることもしばしばあります。
そのため、早い段階から報告書の作成を進めるようにしておきましょう。
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