貸切バスの新規許可申請

貸切バス事業(一般貸切旅客自動車運送事業)における運輸開始届の書き方

貸切バス事業(一般貸切旅客自動車運送事業)における運輸開始届の書き方

貸切バス事業を営んでいる事業者は事業を開始した後、30日以内に運輸開始届を管轄の運輸支局に提出しなければなりません。しかし、作成の必要な確認項目が多く、時間がかかってしまうことも珍しくありません。

そこで、本記事ではわかりづらい運輸開始届の書き方について解説していきます。

運輸開始届とは

運輸開始届とは一般貸切旅客自動車運送事業を営む事業者が事業許可を受けた後、実際に運輸を開始した日から30日以内に管轄の運輸支局に提出しなければならない書類です。

したがって、運輸開始届はすでに事業許可を受けた事業者が対象であり、事業を開始した後は速やかに提出する必要があります。

運輸開始届を提出する際に「運輸開始にあたっての自主点検表」を併せて提出しなければなりません。

運輸開始届自体の作成はそこまで時間がかかるものではありません。しかし、「運輸開始にあたっての自主点検表」については細かくチェックしなければならない項目もあり、時間がかかってしまいます。そのため、実際に事業を始めたら、すぐに作成することをおすすめします。

各項目の記載例

運輸開始届は通常4ページ構成になっています。

一般貸切旅客自動車運送事業の運輸開始届

一般貸切旅客自動車運送事業の運輸開始届
一般貸切旅客自動車運送事業の運輸開始届の記載例

まず、「一般貸切旅客自動車運送事業の運輸開始届」の作成から進めていきます。

あくまでも表紙的な存在となるため、住所や事業者名、代表者名などの基本的な項目を書いていきます。その他、事業許可を受けた日や事業許可番号などを記入していきます。

「〇〇〇殿」の部分には管轄の運輸局の局長を記入しなければなりません。たとえば、関西であれば近畿運輸局長、九州であれば九州運輸局長となります。ただし、管轄の運輸支局によっては、すでに名称が記入されているフォーマットもあるため、その場合は記入の必要はありません。

運輸開始にあたっての自主点検表(貸切事業) 様式・貸切

自主点検表の記載例
自主点検表の記載例1

自主点検表については、点検者を定めて実際に点検した内容を記入していかなければなりません。主に設立登記日や資本金などの事業者情報、さらに営業所や休憩室、自動車車庫の位置や面積などを記入します。

その他、実際に事業で使用している自動車の登録番号や運行記録計の装着有無などを記入しなければなりません。

自主点検表の記載例
自主点検表の記載例2

運転者欄については運転者の氏名や雇用年月日、運転者に選ばればれた日付を記入します。そして、適性診断や健康診断の受診の有無についても記入しましょう。

自主点検表の記載例
自主点検表の記載例3

最後のページは「旅客自動車運送事業帳票類点検表」となります。

旅客自動車運送事業帳票類点検表は大きく分けて3つの項目に分けられており、多くの項目から成り立っています。そのため、点検・確認に時間がかかる内容となります。

点検者は業務関係、労務関係、経理関係それぞれの項目を確認し、自分で確認欄にチェックしていく必要があります。

業務関係

たとえば、業務関係では出勤簿や車両台帳や点呼記録簿など業務に関する書類を確認していかなければなりません。20項目もあるため、確認には時間がかかる内容です。事業を開始したら速やかに確認作業を行いましょう。

労務関係

労務関係では就業規則36協定書、賃金規定などの確認を行います。

また、就業規則や36協定書、健康保険新規適用届や労働保険・保険関係成立届については行政庁への届出が必要となります。

経理関係

経理関係では経費明細簿や賃金台帳、金銭出納簿などの経理に関する書類を確認していきます。こちらも確認項目が多いため、保管場所などをあらかじめ確認しておくことをおすすめします。

運輸開始届は4枚の書類からなっており、特に自主点検表の確認項目が多いのが特徴です。実際に事業を開始してから30日以内に管轄の運輸支局に提出しなければならず、速やかに書類作成を進めていかなければなりません。

また、自主点検表はあくまでも自主点検となります。しかし、虚偽の報告をすると厳しい処罰が科せられてしまいます。点検者は正確な内容を記入するようにしましょう。

まとめ

一般貸切旅客自動車運送事業を営む事業者は実際に事業を開始した後、30日以内に運輸開始届を提出しなければなりません。記入項目自体は少なめですが、確認しなければならない書類の量が多いため、作成には時間がかかることが一般的です。そのため、事業を開始した後はすぐに作成に取り掛かるようにしましょう。

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